富士ゼロックスの高度な複写技術を駆使し、薩摩川内市「西郷南洲翁書」を複製、文化伝承に貢献
- 2017/12/18
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【投稿】戦ヒス編集部
※「西郷南洲翁書」の複製
富士ゼロックス鹿児島株式会社(本社:鹿児島市 社長 金子 努)は、伝統文化継承に貢献する活動の一環として、鹿児島県薩摩川内市が増田家から寄託されている「西郷南洲翁書」注1の複製を製作、12月18日、旧増田家住宅で行われる贈呈式で当社社長から岩切秀雄市長に贈呈いたします。贈呈するレプリカは旧増田家住宅に展示され、同時に教育活動やイベントなどでの展示に利用される予定です。
古文書などの伝統文書の原本は劣化のおそれがあるため展示期間も限られるほか、不特定多数の閲覧者が手で触れることができないことが一般的ですが、複製品であれば、所蔵者は劣化の心配なく展示できます。また、直接手にとり感触も確かめることができるため、文化伝承に貢献できます。
今回手掛けた「西郷南洲翁書」は、オフィス用複合機と共通の使いやすさと機能性・生産性を合わせ持つ、コンパクトなA0サイズ対応デジタル複合機「DocuWide 3035」を活用し、本来の墨の表現を再現するため何度も出力を繰り返し細部にわたる濃淡を再現いたしました。また、出力和紙は江戸初期より作成される地元蒲生和紙を選択、漉き職人による幾枚もの手漉き和紙に対し出力テストを繰り返し行い完成しております。
富士ゼロックスは、社会貢献の一環として伝統文書の複製を通じた文化伝承活動を2008年から実施。現在は研究・開発の主要拠点である富士ゼロックスR&Dスクエア(神奈川県横浜市)および京都を拠点とし、これまで神社仏閣、市町村、大学、企業などに250点以上の複製品を贈呈しています。
富士ゼロックス鹿児島は、お客様の仕事を知り、課題を見出し、それらを解決していくソリューションをご提案・提供しています。また2016年10月から. 薩摩川内市入来麓武家屋敷群で、市の歴史と自然の魅力を日・英・中の3ヶ国語で案内する、多言語音声ガイドサービス「Oh!サムライナビ」を提供しています。当社は今後も富士ゼロックスとの協業のもと、高度な複写技術を生かした文化伝承のための社会貢献活動を実施するとともに、地方創生や地域活性化の動きと連動したソリューションを提供してまいります。
※注1:
明治6(1873)年、朝鮮への使節派遣に反対されて帰郷した西郷隆盛は、明治8年、吉野開墾社をつくり、その一帯およそ39ヘクタールを開墾し、自分も生徒とともに鍬をふるいました。当時の開墾社には西郷と行動をともにした「陸軍教導団」の生徒も約百名入っていました。昼間は開墾につとめ夜は学問に励んだ西郷隆盛が明治8年秋に入来町の八重山に狩猟で訪れた際に書かれたものと思われます。
※書かれている言葉:
「世路羊腸千里曲 功名蝸角幾人間」
(意味:世間を渡る道は羊の腸のように長く曲がりくねっている。名を上げてもそれはカタツムリの角の上のような狭い世界の中のことであり、つまらないものだ。)
・Xerox、Xeroxロゴ、およびFuji Xeroxロゴは、米国ゼロックス社の登録商標または商標です。