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沖縄の世界遺産、”グスク”ってどんな場所? 今帰仁城訪問レポ
- 2023/12/26
今回はそんなグスクの中でも首里城にならぶ県内最大級の規模を誇る「今帰仁城跡(なきじんじょうあと)」をご紹介していきます。
城(グスク)とは?
グスクは、琉球王国時代の建造物。日本本土で「城」に相当するものとされてきました。しかし単に軍事拠点として作られたものではなく、斎場や地域の生活拠点、陵墓などさまざまな意味も持ち合わせているといいます。石(珊瑚石灰岩)などを使ってつくられた石垣は建築技術も高く、評価されているものだそう。琉球文化の象徴でもあり、琉球王国の文化を知ることができる貴重な遺構です。
世界遺産には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として今帰仁城跡、座喜味城跡、勝連城跡、中城城跡、首里城跡の5つのグスク跡が登録されています。
今帰仁城の歴史
今帰仁城跡(なきじんじょうあと)は沖縄県北部にある城(グスク)の遺構です。37000平方メートルもの規模は、沖縄県内最大級。琉球王国成立以前の14世紀、現在の沖縄県には多くの王朝(王国)が存在していました。その中でも北山の国王・北山王の居城であったのが今帰仁城です。当時は中国や東南アジアなどとも多く交流し繁栄した王国であったそうです。
北山は、琉球王国を統一した尚巴志(しょうはし)によって滅ぼされましたが、その後も要所として使用されており琉球王国から派遣された北山監守によって守られてきました。しかし、1609年に薩摩藩による琉球侵攻の際に攻撃の目標とされ、城は炎上してしまったそう。その後は監守を置かず、斎場として信仰されてきた場所だといいます。
今帰仁城跡のみどころは?
今帰仁城跡は沖縄北部きっての観光スポットでもあります。ビュースポットや、緋寒桜(カンヒザクラ)の名所としても有名で四季を感じることもできます。今回はそんな今帰仁城跡を実際に訪れてみました!
アクセス
今帰仁城跡は小高い丘の上にあります。公共交通機関はバスしかなく、観光タクシーやレンタカーでの訪問がおすすめです。美ら海水族館や古宇利島が近くにあるため、駐車場は広く駐車できないということはないでしょう。観光の際はあわせての訪問が便利です。「今帰仁村字泊今帰仁城趾入口バス停」が最寄りですが、登りで約15分、そこから今帰仁城跡の中も広いので足腰に自信がある方以外はおすすめできません。特に夏は脱水症状などにも気をつけるようにしてくださいね。
チケット
「今帰仁村グスク交流センター」という休憩所やお土産物、レストランがある建物にチケット販売所が併設されています。チケットは、今帰仁城趾と今帰仁村歴史文化センターのふたつに入場できるセットチケットになっています。今帰仁城趾で購入できるほか、道の駅やホテル、観光施設などでも購入できるようになっているようなので、お得に入場したい方はあらかじめチェックしてみて下さい。
見どころ紹介
はじめのみどころは、入場してすぐにくぐる「平郎門」。昭和37年、琉球政府時代に修復されたものですが趣たっぷりの門です。まずはここで写真を撮るのがおすすめです!そして門から城の中心部へと向かう途中には、カンヒザクラが並んでいて、2月初旬ごろに見ごろを迎えます。冬の観光にもおすすめですよ。
少し道をそれると、当時使われていたという石畳の旧道もあります。足元が悪いのであまり入り込まず写真を撮る程度にしておくのが良いかもしれません。進んでいくと、大庭(ウーミャ)という儀式に使用された広場や、大隅(ウーシミ)という兵馬を訓練した場所などがあります。
また、御内原(ウーチバル)という女官たちの住居だった場所は、今帰仁城で一番眺望が良い場所。東シナ海を一望できるビュースポットです。
主郭という本丸のあった場所には、今帰仁里主所火の神(なきじんさとぬしどころひのかみ)という代々受け継がれている神様も。手を合わせて家族の健康をお祈りしましょう。
城址を散策していると、本当にたくさんのみどころがあることがわかります。遮るものがなく直射日光なので暑さ対策には気をつけながらいろんなところをみてまわってみて下さい。
歴史文化センターで展示を見るのも忘れずに
城址の散策の前後には「今帰仁村歴史文化センター」で歴史を学ぶのもおすすめ。北山王が尚巴志に攻め滅ぼされた時に持っていたとされる宝刀、「千代金丸」の模造刀なども見ることができます。沖縄や北山、今帰仁城の歴史を学ぶことができる場所なので、訪れてみましょう。いつもとは違う沖縄も楽しめる城(グスク)散策を楽しんで
沖縄といえばレジャーがたくさんありますが、少し違った観光スポット・グスクを訪れてみて琉球王国の歴史に触れるのも良いのではないでしょうか。今帰仁城はスケールがとても大きく、その壮大さにも驚かされるかもしれません。ぜひ実際にその目で見てみて下さいね。
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