※ この記事はユーザー投稿です
『鬼滅の刃』の舞台となった大正時代の魅力とは
- 2022/03/22
大ブームとなっている『鬼滅の刃』は、妹を鬼にされた少年・竈門炭治郎が、妹を人間に戻すべく鬼と戦うストーリーです。
そして、この物語の舞台となるのが大正という時代でした。大正時代は、これまでにも数多くの作品の舞台になっています。
私の知る限りでも、ゲーム『サクラ大戦』、アニメ『MARSRED』など、多様なコンテンツの舞台が大正時代であり、どれも人以外の「人外の敵」との戦いが描かれています。
なぜ、『鬼滅の刃』の舞台は大正時代なのか、なぜ、ここまで大正時代が物語の舞台として重用されるのか。その要因を私なりに考えてみました。
そして、この物語の舞台となるのが大正という時代でした。大正時代は、これまでにも数多くの作品の舞台になっています。
私の知る限りでも、ゲーム『サクラ大戦』、アニメ『MARSRED』など、多様なコンテンツの舞台が大正時代であり、どれも人以外の「人外の敵」との戦いが描かれています。
なぜ、『鬼滅の刃』の舞台は大正時代なのか、なぜ、ここまで大正時代が物語の舞台として重用されるのか。その要因を私なりに考えてみました。
『鬼滅の刃』の大正時代
『鬼滅の刃』は時代考証にすぐれた漫画としての評価も高く、物語中には実際に大正時代にあった街の風景や風俗、技術などが再現されています。・珠代さんが着ているかっぽう着は、明治期に作られ、大正時代に普及した
・浅草編の風景は当時の資料から再現。凌雲閣(十二階)は観光スポットだった
・甘露寺蜜璃の訓練に使用されたレオタードは、19世紀に発明され、最初は男性用
他にも、大正時代には無限列車のような蒸気機関車がすでに国産化されていたり、鉄道網も飛躍的に発展しました。
医療についても、第一次世界大戦をきっかけに国産の医薬品開発が盛んになるなど、『鬼滅の刃』のストーリーに関係する技術が発達した時代だったのです。
ファンタジーである鬼との戦いを、現実の歴史と掛け合わせることで、架空の物語に感情移入しやすくなるのかもしれません。
魅力的な和洋折衷文化
その他にも大正時代の魅力といえば、和洋折衷の独特な大正ロマン文化です。ファッション面では、鬼殺隊のように洋服と羽織を合わせたスタイルや、着物にブーツを合わせた女学生スタイルなど、さまざまな和洋折衷のファッションが見られます。
着物のデザインも、明治時代から化学染料や織り機の技術が向上したこともあり、今までには見られない、ユニークで大胆な柄が好まれました。大柄のバラ模様の着物や、ネックレスと着物を合わせるなどコーディネートの多様さは現代以上かもしれません。
レトロブームも相まって、洋服と着物の和洋折衷スタイルに人気があるのも大正時代の魅力です。
つかの間の平和な時代
そして、大正時代は戦争が少ない平和な時代だったということが、物語になりやすい要因のひとつではないでしょうか。明治時代は富国強兵が叫ばれ、日清・日露戦争が勃発し、昭和に入れば太平洋戦争という大きな戦争があり、人同士の争いの歴史が強く印象づけられてます。
対照的に、大正時代はシベリア出兵があるものの、大規模な戦争参加は少なく、世界的にも軍縮が求められた時代でした。人同士の争いが少ない大正時代だからこそ、人と「人外の敵」との争いが印象的に描かれたのかもしれません。
まとめ
ある小説の中で、登場人物が戦争中、南方で人の肉を食べた、という衝撃的なエピソードが出てきます。大正時代の後に起こった昭和の太平洋大戦は、人と人とが殺し、奪い、喰らうという、鬼が人に行ったのと同じ、またはそれ以上の悲惨な行為が繰り広げられました。
そんな、人同士が壮絶な殺し合いをする昭和では、鬼の非道な所業もかすんでしまいますよね。だからこそ、鬼など人外との戦いには平和な大正時代が選ばれたのでは…?と、私は考えています。
※この掲載記事に関して、誤字脱字等の修正依頼、ご指摘などがありましたらこちらよりご連絡をお願いいたします。
コメント欄